50才からの歯科技工
今年、私は50歳を迎えます。歯科技工士としてのキャリアは、研修期間を含め30年になります。専門学校を卒業後、歯科医院に就職した最初の職場は、歯科医師向け、歯科技工士向けの研修会が頻繁に開催される恵まれた環境でした。まるで、そこにいるだけで自然と多くの情報が耳に入ってくるような、そんな場所だったのです。
当時は、その環境に甘んじて、歯科技工、ひいては歯科医療全般に対して、まるで多くの知識を持っているかのような錯覚を覚えていました。しかし、今思えばそれは全くの勘違いで、自ら時間とお金を投資して研修に積極的に参加されている方々と比べると、その情報吸収力や学びへの意識には大きな差があっただろうと痛感しています。
就職して5年ほど経ち、最初の歯科医院を退職する頃、ようやく自分自身が「井の中の蛙」であることに気づきました。世の中には学ぶべきことが数えきれないほどあるにもかかわらず、日々の業務に追われ、忙しさを理由に本腰を入れて学ぼうとしてこなかったのです。
そして、50歳という節目を迎え、「何もしなければ何も残らない」という当たり前の事実に、今更ながらようやく気づきました。遅ればせながら、これからは少しずつでも毎日学びを積み重ね、十年後、二十年後に歯科技工士として後悔のないキャリアを築きたいと考えています。大げさかもしれませんが、この業界や後輩たちに少しでも貢献できるような、そんな人物になることができれば嬉しいです。
独立開業して数年が経過しましたが、売上や将来の生活に対する不安は、まるで日常の一部のように常に付きまといます。経済的な不安は特に大きく、この職業で本当に一生を終えるのだろうか、と自問自答する日々も少なくありません。
ある書籍で読んだ「死ぬ前に後悔すること」のアンケートでは、「もっと色々な仕事に挑戦してみたかった」という項目が上位にランクインしていました。もちろん、経済的な安定を確保することが最優先ではありますが、それに加えて、何か新しいことにもチャレンジしたいという気持ちが日増しに強くなっています。
そこで、私がこれから実践していこうと考えているのは、歯科技工の収入だけに頼るのではなく、複数の収入源を持つことで経済的な不安を軽減し、さらに、その副業を通じて新たなスキルを習得し、自己成長にも繋げるという道です。少しずつでも良いので、毎日何かを積み重ねていく中で、未来を切り開いていきたいと考えています。
このような不安を抱えているのは、決して私だけではないはずです。同じように悩み、もがきながらも前へ進もうとしている方々の、ほんの少しでも参考になればと思い、日々の学びや挑戦をブログに記録していくことにしました。
ブログは、私自身の成長記録でもありますが、もし、同じような志を持つ方、あるいは日々の生活に少しでも彩りを求めている方にとって、何かきっかけを与えることができれば、 幸いです。
いつまで続くか分かりませんが… まずは、頑張ってみようと思っています。 (^_^;)